喋るのをやめたら、成績が伸びました。恋活も、6割は聞くことだと思います。

喋るのをやめたら、成績が伸びました。恋活も、6割は聞くことだと思います。 会話・デート

マッチングアプリで話すとき、「何を話せばいいか」ばかり考えていませんか。次に何を言おうか、どう自分をよく見せようか。頭の中が、自分が話す番のことでいっぱいになっている状態です。私は営業ひとすじ20年、数えきれないくらいのクロージングの現場を見てきました。結論から言います。うまくいく人ほど、話していません。聞いています。心理学を学んだわけではなく、現場で数字と向き合い続けた結果、たどり着いた結論です。今日はその話を書きます。

自分の通話を、徹底的に聞き直した話

営業を始めたばかりの頃、私は自分がよく喋る営業でした。商品の説明、メリット、事例。頭に入っている情報を、とにかく全部話す。話せば話すほど、お客さんに伝わって、成約に近づくと思っていました。ところが、数字はまったく伸びませんでした。理由が分からないまま、自分の通話のログを、片っ端から聞き直したことがあります。心理学を勉強したわけではありません。ただ、うまくいった通話と、いかなかった通話を、実際に聞き比べただけです。

聞き直して分かったことは、単純でした。うまくいった通話ほど、私が喋っていません。お客さんが喋っています。逆に、いかなかった通話は、私が一方的に喋り続けていました。この差に気づいてから、私は意識して自分の喋る量を減らしました。

お客さんに喋らせる。比率にすると6対4です

今、後輩によく言っているのは、6対4という比率です。お客さんが6、自分が4。こちらから一方的に情報を出すのではなく、お客さんに話してもらう時間を、意識して多く作ります。

これは「聞き上手になりましょう」という抽象的な話ではありません。実際に喋る時間の配分を、自分の中で管理する、という具体的な話です。今の通話は自分が喋りすぎていないか。お客さんに質問を返して、話してもらう時間を作れているか。これを常に意識しています。

話すと、人は心を開きます

なぜ、お客さんに喋らせた方がうまくいくのか。私が現場で感じているのは、人は話せば話すほど、心が近づいてくる、開いてくるということです。理屈で説明されたことよりも、自分の言葉で話したことの方が、その人の中で重みを持ちます。お客さん自身に、今困っていること、欲しいと思っている理由を、自分の言葉で話してもらう。そうすると、お客さんの中で、その話がどんどん具体的になっていきます。

こちらが一方的に説明している間、お客さんは受け取るだけの立場です。受け取るだけの立場では、心は開きにくいものです。自分から話す立場になって初めて、その人は前のめりになります。

聞いてもらった人は、今度は聞きたくなります

もう一つ、現場で感じてきたことがあります。自分の話をひとしきり聞いてもらった後、お客さんの側に、ある変化が起きます。今度は、こちらの話を聞いてあげようという気持ちになるのです。

これが心理的にどういう仕組みなのか、私は専門的には説明できません。ただ、現場で何度も同じ流れを見てきました。先にたっぷり話を聞く。すると、こちらが伝えたいことを話す番になったとき、お客さんは自然と耳を傾けてくれます。先に自分が喋りたいことを喋ってしまうと、この流れは起きません。聞く順番を間違えないことが、案外大事なのだと思います。

恋活でも、同じことが起きます

この6対4の発想は、恋活にもそのまま使えます。マッチングアプリのメッセージやデートの会話で、自分のことばかり話していないでしょうか。自己紹介、趣味の話、仕事の話。話すこと自体は悪くありませんが、それが会話のほとんどを占めてしまうと、相手は受け取るだけの立場になります。

相手に話してもらう時間を、意識して多く作る。質問を投げて、相手の言葉で話してもらう。そうすると、相手の中で「この人と話している時間」が、だんだん心地よいものに変わっていきます。営業のお客さんと同じで、話せば話すほど、相手はこちらに心を開いてくれます。そして、こちらの話を聞いてもらう番も、自然とやってきます。

初めて会う日は、特にこの比率が崩れやすいです。緊張していると、沈黙を埋めようとして、こちらから次々に話題を出してしまいます。気づけば、待ち合わせから店に着くまでの間、ずっと自分だけが喋っていた、ということも起こります。緊張しているときほど、意識して質問の数を増やし、自分の話す時間を削ってみてください。

聞き方にも、コツがあります

同じ「聞く」でも、聞き方によって、相手が話しやすい量は変わります。営業の現場でよく言われる分け方に、答えの幅が狭い質問と、答えの幅が広い質問という区別があります。「休みの日は出かけますか」と聞けば、答えは「はい」か「いいえ」で終わってしまいます。一方、「休みの日は、どんな風に過ごすことが多いですか」と聞けば、相手は自分の言葉で答えを組み立てる必要があります。話してもらう時間を作りたいときは、答えの幅が広い質問の方が向いています。

ただし、答えの幅が広い質問ばかりだと、相手によっては答えにくく感じることもあります。相手の話し方を見ながら、答えやすい質問と、深く話せる質問を織り交ぜるのが現実的です。慣れないうちは、まず「どんな風に」「どういうきっかけで」という聞き方を、いくつか自分の中に持っておくだけでも変わってきます。

もう一つ大事なのは、相手が話している途中で、話を奪わないことです。相手が何かを話し始めたときに、「それ分かります、私も〇〇で」と、つい自分の話に持っていってしまうことがあります。共感のつもりでも、相手からすると、話を最後まで聞いてもらえなかった、という印象になりがちです。相手が話し終えるまで待ってから、自分の話をする。この順番だけは、崩さないようにしてください。

一方的になるのを防ぐ、という副産物もあります

6対4を意識するようになって、営業の現場でもう一つ良かったことがあります。一方的な話し方が、自然と防げるようになったことです。喋りすぎているかどうかは、喋っている本人には案外分かりません。私自身、ログを聞き直すまで、自分が一方的になっていることに気づいていませんでした。

恋活でも、これは同じです。マッチングアプリのメッセージを読み返してみると、自分が送ったメッセージの方が長くて、相手の返信は短い一言だけ、ということがよくあります。これは、相手に興味がないからではなく、こちらが話す量を占めすぎていて、相手が話す隙間を作れていないだけかもしれません。比率を意識するだけで、この状態は防げます。

聞くほど、合う・合わないも早く分かります

営業の現場で、聞くことにはもう一つ効能があります。お客さんに話してもらうほど、こちらの提案が本当に合っているかどうかが、早い段階で見えてくることです。自分の話ばかりしていると、相手が本当に何を求めているのかが分からないまま、話が進んでしまいます。結果として、後になってから「思っていたのと違った」というすれ違いが起きやすくなります。

恋活でも、同じことが起きます。自分の話ばかりしていると、相手がどんな価値観を持っているのか、何を大事にしているのかが分からないまま、関係だけが進んでいきます。相手に話してもらう時間を増やすほど、早い段階で「この人とは合いそうだ」「ここは価値観が違うかもしれない」という判断材料が集まります。これは、遠回りに見えて、実は一番の近道です。

逆に言えば、自分の話ばかりしていると、合わない相手だと気づくのも遅くなります。何度か会ってから「実は価値観が違った」と気づくより、早い段階で聞いておけたなら、お互いにとって時間の使い方が変わっていたはずです。聞くことは、相手のためだけでなく、自分の時間を大事にすることにもつながります。

聞くといっても、質問攻めではありません

ここで一つ、誤解しないでほしいことがあります。「聞く」というのは、質問を次々に投げかけることではありません。質問ばかりが続くと、それは会話ではなく、尋問になってしまいます。お客さんに対しても、恋活の相手に対しても、これは同じです。

大事なのは、相手が話したことを、きちんと受け止めることです。相手が話したことに対して、こちらの感想や、少しだけ自分の話を返す。それからまた、相手に話を振る。この往復があって初めて、会話になります。一方的に喋るのも良くないですが、一方的に質問するのも、同じように良くありません。

恋活と婚活で、少しだけ意識が変わります

以前の記事で、恋活は営業でいう見込み客育成の局面に近く、婚活はクロージングの局面に近いと書きました。聞く比率についても、この違いは少し関係してきます。

恋活の段階では、まだお互いを知り合っている途中なので、6対4を意識して、じっくり相手を知ることを優先して構いません。焦って自分をアピールする必要はなく、時間をかけて相手の話を引き出す方が、後々の関係につながりやすくなります。一方、婚活のように結果を急ぐ場面では、聞くことに徹しすぎると、自分がどういう人間かが伝わらないまま話が終わってしまうこともあります。この段階では、相手の話を受けた上で、自分の考えや将来のイメージも、意識してしっかり返す必要があります。比率で言えば、婚活の方が少し5対5に近づくイメージです。どちらの場面でも共通しているのは、まず相手の話を先に聞く、という順番だけは変えないことです。

具体的に、どう変えるか

マッチングアプリでの会話を、Before・Afterで並べます。

マッチング後、最初のメッセージ

Before
「はじめまして。〇〇と申します。休日はキャンプや読書をして過ごしています。よろしくお願いします。」と、自分の自己紹介だけで終わる。

After
自己紹介を短めにした上で、相手のプロフィールから一つ拾って質問する。「はじめまして。プロフィールにキャンプが好きと書かれていましたが、最近はどちらに行かれましたか」。自分の話は少なく、相手が話せる入り口を先に作ります。

デート中の会話

Before
沈黙が怖くて、自分の話を次々に続けてしまう。気づけば、ほとんど自分だけが話している。

After
一つ話したら、「〇〇さんはどうですか」と相手に振る。相手が話し始めたら、最後まで聞いて、相槌と短い感想だけを返す。次の話題も、相手の話の中から拾う。

相手の返信が短いとき

Before
「反応が薄いな」と感じて、こちらもさらに長い文章を送って埋めようとする。

After
自分のメッセージの長さを一度見直す。こちらが話しすぎていないか確認し、相手が答えやすい、短く具体的な質問に切り替える。

共通の趣味の話になったとき

Before
共通の趣味が見つかった嬉しさで、自分の知識や経験を次々に話してしまう。気づけば、自分の趣味自慢のような時間になっている。

After
共通点が見つかったことを喜びつつ、「〇〇さんはどんなきっかけで始めたんですか」と、相手の話から広げる。自分の話は、相手が話し終えてから、一言添える程度にとどめます。

よくある疑問

Q. 聞いてばかりだと、自分に興味を持ってもらえないのではないでしょうか。
6対4は、自分の話を一切しないという意味ではありません。4割は、こちらの話をする時間として、ちゃんと確保します。ただ、その4割も、相手の話を受けて広げる形にすると、一方的にはなりません。相手の話に自分の話を重ねる、という順番を意識してみてください。

Q. 何を聞けばいいか分からないときは、どうすればいいですか。
新しい質問を考える必要はありません。相手がすでに話した内容の中から、一つ拾って深掘りするだけで十分です。プロフィールの一言、直前のメッセージの中の単語。そこに「それってどういうことですか」と聞くだけで、会話は続きます。

Q. 沈黙が怖くて、つい喋ってしまいます。
沈黙への向き合い方は、以前の記事「初デートの沈黙は、埋めなくていいです」でも書きました。沈黙を埋めようとする喋りと、相手に話してもらうための質問は、まったく別のものです。埋めるための言葉を減らして、その分を質問に回すと考えると、切り替えやすくなります。

Q. 6対4を、その場で数えることはできません。どう意識すればいいですか。
その場で正確に数える必要はありません。私自身、通話中に秒数を数えているわけではなく、後からログを聞き直して比率に気づいただけです。目安として、自分が2〜3文話したら、必ず一つ相手に質問を返す。このくらいの感覚で十分です。慣れてくると、自分が喋りすぎているかどうかは、会話の最中にも感じ取れるようになります。

Q. 相手が全然話してくれないタイプの場合は、どうすればいいですか。
質問を重ねても反応が薄い相手もいます。その場合、無理に聞き出そうとせず、少しだけこちらの話を先に出して、相手が話しやすい空気を作ってから、改めて質問してみてください。比率はあくまで目安であって、その場の相手に合わせて調整するものです。

まとめ

営業を始めたばかりの頃、私は自分の話す量が多く、成果が伸びませんでした。うまくいった通話といかなかった通話を聞き比べて分かったのは、うまくいった通話ほど、自分が喋っていなかったということです。今は、お客さんが6割、自分が4割という比率を意識しています。

  • 話せば話すほど、人は心を開きます
  • 話を聞いてもらった人は、今度はこちらの話を聞きたくなります
  • 比率を意識するだけで、一方的な話し方が自然と防げます
  • 聞くほど、相手との合う・合わないも早い段階で見えてきます
  • 恋活は6対4、婚活は5対5に近いイメージで、場面によって微調整して構いません

この流れは、恋活の会話でも、まったく同じように起きます。自分の話を減らして、相手に話してもらう時間を作る。それだけで、会話の質は変わっていきます。特別なトーク術を覚えるより、まず自分が喋りすぎていないかを振り返ることから、始めてみてください。

出会う場所そのものを選び直したいときは、恋活・婚活で使えるサービス、結局どれがいいのか。目的別に6つ整理しました。で、目的別にまとめています。

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